教えて!ExcelVBA!

ExcelVBAの基礎知識・書き方について紹介します。

【ExcelVBA ブック操作】ブックがアクティブになった時に発生するイベントプロシージャを作成するにはどうすればいいの?教えて!

f:id:m_kbou:20200506072111p:plain

VBAでは操作をきっかけとして自動的に実行されるプロシージャの事を「イベントプロシージャ」と言います。自動実行のきっかけとなる操作の事を「イベント」と呼び、「イベント」はブックやワークシート、ユーザーフォーム等のオブジェクトに対して発生します。このイベントを利用して「ブックがアクティブになった時に発生するイベントプロシージャの作り方」について紹介します。

 

 

構文 

イベントプロシージャの記述方法は以下の通りです。

Private Sub Workbook_Activate()
  [実行する処理内容]
End Sub

[説明]:

ブックがアクティブになった時に実行されるイベントプロシージャです。

[実行する処理内容] イベントが実行された時に処理する内容を記述します。

[記述例]:

Private Sub Workbook_Activate()
  MsgBox "このブックがアクティブになりました。"
End Sub

 

作り方 

(1)VBE(VBA記述画面)を開きます。
※画面の開き方はこちらの手順を参考にして下さい。

f:id:m_kbou:20200505222240p:plain

(2)ブックオブジェクトをダブルクリックします。

f:id:m_kbou:20200505222303p:plain

(3)オブジェクトボックスの▼ボタンをクリックします。

f:id:m_kbou:20200505222317p:plain

(4)プルダウン一覧の中から「WorkBook」を選択します。

f:id:m_kbou:20200505222332p:plain

(5)この時点で「Workbook_Open」イベントプロシージャが表示されます。(これは自動的に作成される仕組みとなっている様です。)

f:id:m_kbou:20200505222348p:plain

(6)プロシージャボックスの▼ボタンをクリックします。

f:id:m_kbou:20200505222405p:plain

(7)プルダウン一覧の中から「Activate」を選択します。

f:id:m_kbou:20200505222419p:plain

(8)「Workbook_Activate」イベントプロシージャが表示されます。

f:id:m_kbou:20200505222525p:plain

(9)(8)で作成したイベントプロシージャに実行させる内容を記述します。以下で記述例を紹介しますが、今回はブックがアクティブになった時にメッセージを表示する方法について紹介します。

[プログラミング例]:

Private Sub Workbook_Activate()

  MsgBox "このブックがアクティブになりました。"

End Sub

内容は、「ブックがアクティブなった時に”このブックがアクティブになりました。”をMsgBoxで表示して下さい。」との意味になります。

f:id:m_kbou:20210313095547p:plain

[実行例]:

今回の例としては、Book1.xlsmブックとBook2.xlsxブックが開かれており、Book1.xlsmブックには上記で説明したプログラミング例が記述されています。

(実行前)

Book2.xlsxブックがアクティブ(選択状態)になっています。

f:id:m_kbou:20210313095708p:plain

(実行後) 

Book1.xlsmブックをアクティブ(選択状態)にすると「このブックがアクティブになりました。」が表示されます。(※Book1.xlsmブックが選択された事で、プロシージャが実行されてメッセージが表示されました。)

f:id:m_kbou:20210313095726p:plain

[サンプル]:

上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。

drive.google.com

ブックがアクティブになった時に発生するイベントプロシージャの作成方法についての説明は以上です。

 

おわりに 

今回はブックがアクティブになった時に発生するイベントプロシージャの作成方法について説明しました。オブジェクトボックスでオブジェクトを選択すると、そのオブジェクト既定の「Workbook_Open」イントプロシージャが自動的に作成(上記(5)の内容)されます。不要な場合は削除して下さい。