データベース管理言語であるSQL(Structured Query Language)について説明します。SQLは、データベースを操作するための言語であり、情報を格納、編集、抽出するために使用されます。
構文
SQLは、様々なクエリ(問い合わせ)を使用してデータベースを操作します。ここでは、よく使用される基本的な構文について説明します。
SELECT文
SELECT文は、データベースから情報を抽出するために使用されます。以下は基本的なSELECT文の構文です。
FROM テーブル名
WHERE 条件;
・列名: 抽出したい列の名前を指定します。
・テーブル名: 抽出元のテーブル名を指定します。
・条件: 抽出するデータの条件を指定します(省略可能)。
INSERT文
INSERT文は、データベースに新しい行を追加するために使用されます。以下は基本的なINSERT文の構文です。
VALUES (値1, 値2, ...);
・テーブル名: 行を追加するテーブルの名前を指定します。
・列名: 追加する値の対応する列の名前を指定します。
・値: 追加するデータの値を指定します。
UPDATE文
UPDATE文は、既存の行のデータを更新するために使用されます。以下は基本的なUPDATE文の構文です。
SET 列名1 = 新しい値1, 列名2 = 新しい値2, ...
WHERE 条件;
・テーブル名: 更新するテーブルの名前を指定します。
・列名: 更新する値の対応する列の名前を指定します。
・新しい値: 更新後の値を指定します。
・条件: 更新するデータの条件を指定します。
DELETE文
DELETE文は、データベースから行を削除するために使用されます。以下は基本的なDELETE文の構文です。
WHERE 条件;
・テーブル名: 行を削除するテーブルの名前を指定します。
・条件: 削除するデータの条件を指定します。
使い方
実際にSQLを使ってデータベースを操作する方法を見ていきます。以下に、それぞれの構文を具体的な例とともに説明します。
SELECT文の使い方
例えば、学生の成績データが格納されている"students"というテーブルがあるとします。その中から数学の成績のみを抽出したい場合、以下のようなSELECT文を使用します。
FROM students
WHERE subject = 'Math';
このクエリは、"students"テーブルから"student_name"と"math_score"の列を抽出し、"subject"が'Math'である行のみを返します。
INSERT文の使い方
新しい学生のデータを"students"テーブルに追加したい場合、以下のようなINSERT文を使用します。
VALUES ('John', 85);
このクエリは、"students"テーブルの"student_name"と"math_score"の列に、それぞれ'John'と85の値を追加します。
UPDATE文の使い方
ある学生の数学の成績を更新したい場合、以下のようなUPDATE文を使用します:
SET math_score = 90
WHERE student_name = 'John';
このクエリは、"students"テーブルの"student_name"が'John'である行の"math_score"を90に更新します。
DELETE文の使い方
ある学生のデータを"students"テーブルから削除したい場合、以下のようなDELETE文を使用します。
WHERE student_name = 'John';
このクエリは、"students"テーブルから"student_name"が'John'である行を削除します。
まとめ
SQLは、データベースを操作するための非常に強力な言語であり、様々な操作が可能です。SELECT文でデータを抽出し、INSERT文で新しいデータを追加し、UPDATE文で既存のデータを更新し、DELETE文でデータを削除することができます。これらの基本的な構文を覚え、実際のデータベース操作に活かしてください。