ループによる条件判断での計算をする方法について説明します。今回はIF文とDo~Loop文を使用した足し算処理について説明します。
例題
会社名欄(A列)に”B社”が入力されている場合は総務部人員(B列)と経理部人員(C列)を足し算し結果欄(D列)に表示し、”B社”以外が入力されている場合は何もしないプログラミング方法となります。
[実行前]:
A列3行目~6行目に会社名、B列3行目~6行目に総務部人員、C列3行目~6行目に経理部人員が入力されている。
[実行後]:
会社名欄に”B社”が入力されている場合は総務部人員と経理部人員の足し算結果をD列の結果欄に表示し、”B社”以外が入力されている場合は何もしません。
プログラミング
プログラミングは以下の通りとなります。
[記述例]:
Sub サンプル()
Dim 行 As Double
行 = 3
Do Until Trim(Range("A" & 行) = "")
Range("D" & 行) = ""
If (Range("A" & 行) = "B社") Then
Range("D" & 行) = Range("B" & 行) + Range("C" & 行)
End If
行 = 行 + 1
Loop
End Sub
最初に変数:行を指定します。
次に変数:行には初期値として3をセットします。
最後にDo~Loop文を使用して変数:行に数字を1づつ足してループさせます。
ループはA列のセルにデータが入力されていない場合に抜ける事とするため、Trim(Range("A" & 行)) = ""と記述します。Trim関数は文字列前後にスペース文字が入っていた場合に取り除くための指定となります。
このループによりA列の3行目~6行目に入力されている会社名を条件判断します。
条件判断にはIF文を使用し、A列のセルに入力したデータが”B社”であるか否かの判断をするため、Trim(Range("A" & 行)) = "B社と記述します。
条件が一致した場合はB列及びC列に入力されている会社毎の総務部人員と経理部人員を足し算し、結果をD列に表示するため、Range("D" & 行) = Range("B" & 行) + Range("C" & 行)と記述します。
ループ内の処理内容を説明すると、
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「最初のループでは変数:行に3がセットされているので、A3セルの会社名が”B社”であるか否かを判断します。A3セルには”A社”が入力されているため、足し算は行いません。その後に変数:行に1を足し込みます。この足し込みにより変数:行の値は3+1=4となります。
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次のループでは変数:行に4がセットされているので、A4セルの会社名が”B社”であるか否かを判断します。A4セルには”B社”が入力されているため、B4セルの値(20)とC4セルの値(3)を足し算し、D4セルに結果の22(20+2=22)を表示します。その後に変数:行に1を足し込みます。この足し込みにより変数:行の値は4+1=5となります。
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次のループでは変数:行に5がセットされているので、A5セルの会社名が”B社”であるか否かを判断します。A5セルには”C社”が入力されているため、足し算は行いません。その後に変数:行に1を足し込みます。この足し込みにより変数:行の値は5+1=6となります。
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次のループでは変数:行に6がセットされているので、A6セルの会社名が”B社”であるか否かを判断します。A6セルには”D社”が入力されているため、足し算は行いません。その後に変数:行に1を足し込みます。この足し込みにより変数:行の値は6+1=7となります。
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次のループでは変数:行に7がセットされているので、A7セルにデータが入力されているか判定します。A7セルにはデータが入力されていないため、ループを抜ける事になります。
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との意味になります。
ダウンロード
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