入力されているデータをセル幅に合わせて折り返す方法を説明します。セル幅に合わせて折り返すにはWrapTextプロパティを使います。長いデータを入力する際に有効ですので、是非有効に活用してみて下さい。
構文
記述方法は以下の通りとなります。
Range(”[セル範囲]”).WrapText = True or False
[説明]:
入力されているデータをセル幅に合わせて折り返すには
「Range(”[セル範囲]”).WrapText = True」
と記述します。また、元に戻す(セル幅に合わせない)には
「Range(”[セル範囲]”).WrapText = False」
と記述します。
[セル範囲] | データをセル幅に合わせて折り返すセル範囲を記述します。 ※「”」(ダブルクォーテーション)で囲みます。 |
[記述例]:
Range("A1").WrapText = True
Range("A1").WrapText = False
使い方
使い方について具体的に説明します。
セル幅に合わせてデータを折り返す方法
セル幅に合わせてデータを折り返す方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
Range("A1").WrapText = True
MsgBox "セル幅に合わせてデータを折り返しました。"
End Sub
内容は、「A1セルに入力されているデータをセル幅に合わせて折り返し、最後にMsgBoxで”セル幅に合わせてデータを折り返しました。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記の記述例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①A1セルに「今日の天気は晴れですか?曇りですか?」が入力されており、A1セル内に文字列が収まり切らない状態で表示されています。<実行>ボタンをクリックします。このボタンには上記のプログラミング例のプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②結果は以下の様にA1セル内に文字列が収まる様に折り返されて表示されます。また、MsgBoxで「セル幅に合わせてデータを折り返しました。」が表示されます。
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
セル幅に合わせてデータを折り返す方法についての説明は以上です。
セル幅に合わせて折り返したデータを元に戻す方法
セル幅に合わせて折り返したデータを元に戻す方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
Range("A1").WrapText = False
MsgBox "データを元に戻しました。"
End Sub
内容は、「A1セルのセル幅に合わせて折り返したデータを元に戻し、最後にMsgBoxで”データを元に戻しました。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記の記述例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①A1セルに「今日の天気は晴れですか?曇りですか?」が入力されており、A1セル内に文字列が収まる様に折り返されて表示されています。<実行>ボタンをクリックします。このボタンには上記のプログラミング例のプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②結果は以下の様にA1セル内に収まる様に表示されていた文字列が1行(折り返さない)で表示されます。また、MsgBoxで「データを元に戻しました。」が表示されます。
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
セル幅に合わせて折り返したデータを元に戻す方法についての説明は以上です。
おわりに
今回はデータをセル幅に合わせて折り返す方法について説明しました。セル幅が小さい場合、折り返されたデータが見づらくなるケースがあります。状況により臨機応変に活用して下さい。