セル範囲に名前を付けるにはNameプロパティを使用します。セル範囲に名前を付けるとセル範囲を直接参照する事ができます。また、何度も同じ範囲を指定する場合や参照する場合は、予め名前を付けておくとプログラミングの簡素化に繋がります。このセル範囲に名前を付ける方法について紹介します。
構文
記述方法は以下の通りとなります。
Range(”[セル範囲]”).Name = ”[セル範囲名称]”
[説明]:
セル範囲に名前を付けるには
「Range(”[セル範囲]”).Name = ”[セル範囲名称]”」
と記述します。
[セル範囲] | 名前を付けたいセル範囲を記述します。 ※「”」(ダブルクォーテーション)で囲みます。 |
[セル範囲名称] | 選択したセル範囲に付ける名前を記述します。 ※「”」(ダブルクォーテーション)で囲みます。 |
[記述例]:
Range("A1:C3").Name = "メニュー"
使い方
使い方について具体的に説明します。
セル範囲に名前を付ける方法
セル範囲に名前を付ける方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
Range("A1:C3").Name = "メニュー"
MsgBox "指定のセル範囲に名前を付けました。"
End Sub
内容は、「A1セル~C3セルの範囲に”メニュー”と言う名前を付けて、最後にMsgBoxで”指定のセル範囲に名前を付けました。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記の記述例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①A1セル~C3セルにデータが入力されており、その範囲を選択すると上記の範囲BOXに「A1」の表示がされます。(※これは選択した範囲に名前が付いていない事を意味します。)
②<セル範囲に名前を付ける>ボタンをクリックします。このボタンには上記のプログラミング例のプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
③再度A1セル~C3セルを選択します。すると今度は範囲BOXに「メニュー」が表示されます。(※選択した範囲に「メニュー」と言う名前が付いた事が分かります。)
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
セル範囲に名前を付ける方法についての説明は以上です。
名前を付けたセル範囲を選択する方法
名前を付けたセル範囲を選択する方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
Range("メニュー").Select
MsgBox "名前を付けた指定セル範囲を選択しました。"
End Sub
内容は、「名前を付けたセル範囲:”メニュー”を選択し、最後にMsgBoxで”名前を付けた指定セル範囲を選択しました。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。(※上記のセル範囲に名前を付ける方法で、A1セル~C3セルの範囲に”メニュー”と言う名前が付けられている事を前提として実行します。)
※上記の記述例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①<名前を付けたセル範囲を選択する>ボタンをクリックします。このボタンには上記のプログラミング例のプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②結果はA1セル~C3セルが選択され、「名前を付けた指定セル範囲を選択しました。」のメッセージが表示されます。(※選択された範囲には「メニュー」と言う名前が付いているため、ボタンをクリックする事で範囲が選択されました。)
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
名前を付けたセル範囲を選択する方法についての説明は以上です。
おわりに
今回はセル範囲に名前を付ける方法について説明しました。名前を付けると対象範囲にデータ入力の有無に関係なく選択が可能になります。プログラミングの簡素化に役立ちますので、是非有効に活用して下さい。