Excelブックは通常の表示倍率が100%となっていますが、Zoomプロパティで倍率を変更する事で拡大・縮小表示させる事が可能となります。また、倍率はパーセント値を10%~400%の範囲で指定します。このZoomプロパティの使い方について紹介します。
構文
記述方法は以下の通りとなります。
Windows(”[ブック名]”).Zoom =[サイズ]
[説明]:
ブックを拡大/縮小表示したい場合は
「Windows(”[ブック名]”).Zoom =[サイズ]」
と記述します。
[ブック名] | 拡大/縮小表示するブック名を記述します。 ※「”」(ダブルクォーテーション)で囲みます。 |
[サイズ] |
拡大/縮小表示したい大きさ(倍率)を数値で記述します。 |
[記述例]:
ActiveWorkbook.Zoom = 200
ActiveWorkbook.Zoom = 75
ActiveWorkbook.Zoom = True
ActiveWorkbook.Zoom = False
使い方
使い方について具体的に説明します。
指定したブックを拡大表示する方法
指定したブックを拡大表示する方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
Windows("演習.xlsm").Zoom = 200
MsgBox "200%に拡大しました。"
End Sub
内容は、「演習.xlsmブックを200%に拡大し、最後にMsgBoxで”200%に拡大しました。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記の記述例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①<実行>ボタンをクリックします。<実行>ボタンには上記プログラミング例で説明したプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②ブックが200%に拡大表示され、MsgBoxで「200%に拡大しました。」が表示されます。
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
指定したブックを拡大表示する方法についての説明は以上です。
現在アクティブになっているブックを縮小表示する方法
アクティブになっているブックを縮小表示する方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
ActiveWindow.Zoom = 75
MsgBox "75%に縮小しました。"
End Sub
内容は、「このブックを75%に縮小し、最後にMsgBoxで”75%に縮小しました。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記のプログラミング例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①<実行>ボタンをクリックします。<実行>ボタンには上記プログラミング例で説明したプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②ブックが75%に縮小表示され、MsgBoxで「75%に縮小表示しました。」が表示されます。
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
アクティブになっているブックを縮小表示する方法についての説明は以上です。
現在アクティブになっているブックを最適サイズで表示する方法
アクティブになっているブックを最適サイズで表示する方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
ActiveWindow.Zoom = True
MsgBox "最適サイズで表示しました。"
End Sub
内容は、「このブックを最適サイズで表示し、最後にMsgBoxで”最適サイズで表示しまいた。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記のプログラミング例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①<実行>ボタンをクリックします。<実行>ボタンには上記プログラミング例で説明したプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②ブックが最適サイズに縮小表示され、MsgBoxで「最適サイズで表示しました。」が表示されます。
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
アクティブになっているブックを最適サイズで表示する方法についての説明は以上です。
現在アクティブになっているブックを通常サイズで表示する方法
アクティブになっているブックを通常サイズで表示する方法について説明します。
[プログラミング例]:
Sub サンプル()
ActiveWindow.Zoom = False
MsgBox "通常サイズで表示しました。"
End Sub
内容は、「このブックを通常サイズで表示し、最後にMsgBoxで”通常サイズで表示しまいた。”のメッセージを表示して下さい。」との意味になります。
※上記のプログラミング例は、VBE(VBA記述画面)に記述しないと実行ができません。VBEの開き方についてはこちらを参考にして下さい。
[実行例]:
①この時点でブックは200%に拡大されています。<実行>ボタンをクリックします。<実行>ボタンには上記プログラミング例で説明したプログラムが登録されています。(※ボタンの作り方やボタンにプログラムを割り当てるにはこちらを参考にして下さい。)
②ブックが通常サイズで表示され、MsgBoxで「通常サイズで表示しました。」が表示されます。
[サンプル]:
上記で説明したファイルをダウンロードできます。ご自由にお使い下さい。
アクティブになっているブックを通常サイズで表示する方法についての説明は以上です。
おわりに
今回はExcelブックを拡大又は縮小表示する方法について説明しました。指定したZoomについては、Windowsオブジェクトとなるため、以下のシートを指定する様な記述は誤りになります。注意して下さい。(Worksheets("sheet1").Zoom = 200)